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ADRの向上、大腸検査の精度管理の重要性

[2026.01.01]

院長の松岡です。

明けましておめでとうございます。本年もまつおか内視鏡内科をよろしくお願いいたします。

早速ですが2026年の年始に腺腫発見率(ADR)について多角的に考えてみたいと思います。

腺腫発見率(ADR)とは

改めてADRについて説明したいと思います。腺腫発見率(Adenoma Detection Rate)とは、全大腸内視鏡検査で1個以上の腺腫性病変(conventional adenoma)を検出できた患者の割合を指します。大腸内視鏡検査の質の評価として、2014年に文献報告され、以降内視鏡医の成績表として国際的に用いられる指標です。この報告では、腺腫発見率が1%上昇するとその後の大腸癌の発見率が3%低下するという、非常にインパクトのある報告がされています。

まつおか内視鏡内科では、ADRの向上は消化器内視鏡医としての生命線と理解し日々研鑽を積んでおります。

大腸ポリープの種類

大腸ポリープには様々な種類があります。

種類 説明
腺腫 将来的に大腸癌化するポテンシャルがある腫瘍性病変。癌化する前に内視鏡的切除を行うことで、大腸癌の早期発見・早期治療に繋がります。
SSL sessile serrated lesion
鋸歯状腺腫 serrated polyp
過形成ポリープ hyperplastic polyp
炎症性ポリープ inflammatory polyp
若年性ポリープ juvenile polyp

ADRで重要な2つの考え方

存在診断 ①大腸ポリープ検出力の程度
質的診断 ②切除したポリープが腺腫性(将来、癌化ポテンシャルを有する)か否か

①とにもかくにも、まずは存在診断です。病変を認識できなければ何も始まらず、切除する病変についても言及できません。丁寧な前処置を行い、正しい観察を行って病変を確認する力が要求されます。②次に切除したポリープが切除するに妥当であったかどうかが問われます。つまり顕微鏡的に病理的な評価をしているかどうかが問われます。ただし②については昨今内視鏡検査機器の技術進歩が目覚ましく、拡大観察機能(検査時に手元のレバーでリアルタイムに拡大倍率を上げてラグタイムなくその場で拡大観察できる機能)を搭載した内視鏡システムを用いることでリアルタイムに生検検査と遜色ない検査結果を得ることができます。病変を拡大観察することで内視鏡治療適応病変かどうかの判断ができます。

大腸癌の見逃しを防ぐ観点からも、ADRを引き上げることが大腸がんの抑制につながるのは間違いありません。

大腸内視鏡検査における精度管理の重要性

ADRの向上は大腸癌の早期発見・早期治療、2次予防に直結します。ゆえに、大腸内視鏡検査の質の引き上げが大切ということです。挿入はもちろんのこと、観察も大切であり、ゆえに大腸検査の精度管理は内視鏡医であれば当然のことと言えます。

PCCRC(post-colonoscopy colorectal cancer)の発生率を最小限に留めることが求められています。

腺腫発見率(ADR)を向上させる5つのポイント

  1. ステップ1:最新機材の投入と積極的な設備投資

    EVIS X1 ビデオシステムセンター OLYMPUS CV-1500

    4K UHD LCDモニター OEV321UH

    内視鏡検査は機械を用いた検査です。従って自ずと用いる機材の精度に検査は依存されます。CV1500と4Kモニターを用いることで視野が各段に広がります。

  2. ステップ2:最新モダリティとの良好な関係

    WLI/White Light Imaging

    TXI/Texture and Color Enhancement Imaging 構造、色調、明るさの最適化

    NBI /Narrow Band Imaging  3G-NBI  2020-

    RDI /Red Dichromatic Imaging 5つの効果

     

     

    NBI-TXI/テクスチャ画像、明るさ強調処置パラメータの最適化を行うことでNBI画像の粘膜、血管の視認性が向上
  3. ステップ3:最良の番手を見つけるための最適な調整

    全てのモダリティでテストを繰り返し、最良のセッティング値を出します。使い手の技量、機材の更新もあるため、最良の番手は年次改良を繰り返すことが良い検査に繋がります。

  4. ステップ4:サードアイAI      

    内視鏡AIを用いることで、腫瘍病変の見逃しを減らすことができます。内視鏡医 VS AIではなく、内視鏡医 with AIの時代にすでに突入しています。ADR向上には、内視鏡AIをいなし網羅的に大腸検査を行う術が要求されます。

  5. ステップ5:丁寧な観察と責任ある診断

    そうはいっても最終的にはヒトです。内視鏡医が丁寧な検査を心がけることによって検査の質が拡大に上がります。日々の鍛錬がものを言います。

大腸内視鏡検査を受ける目的

①有症状(腹痛、便秘、下痢、血便(赤鮮血便、黒色便))に対する原因精査
②便潜血陽性に対する2次予防(大腸スクリーニング)
③大腸ポリープ切除歴のフォローアップ内視鏡(サーベイランス内視鏡)
④炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)への定期的なサーベイランス内視鏡
⑤家族性大腸腺腫症への定期的なサーベイランス内視鏡

それぞれ細かい違いはありますが、大筋で大腸癌の早期発見・早期治療という点では共通しております。

まつおか内視鏡内科では、ADRの向上は消化器内視鏡医としての生命線と理解し日々研鑽を積んでおります。

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