今週の診療250112~ 内視鏡検査が苦手な方こそ
院長の松岡です。
感染症に注意
火曜日は富山市医師会急患センターの担当医でした。積雪はありませんが気温の低下に比例して感染症が増えています。インフルエンザウイルス感染症、コロナウイルス感染症の予防が望まれます。
2025に入り丁度1週間の診療を行いました。毎年、年はじめは消化器癌の発見が増える傾向にあります。秋から年末にかけての胃腸不良の増悪し1月に受診に至るためでしょうか。全てにおいて、出来るものなら早期発見・早期治療が望まれます。
内視鏡検査を受ける受診動機
①消化器症状がある方 |
②胃腸不良があるも人生で内視鏡検査を行っていない方 |
③検診・健診異常の方(ピロリ菌感染、バリウム異常、便潜血異常) |
④消化器癌(咽頭癌、食道癌、胃癌、大腸癌)の治療歴、大腸ポリープ切除歴がある方 |
⑤ピロリ菌除菌歴がある方、慢性胃炎の指摘を受けている方 |
⑥消化器癌家族歴がある方 |
上記6パターンの方が当院に来院されますのではないかと思います。胃痛、胃酸逆流、血便、便秘、下痢、貧血、黄疸などの①有症状の方は症状の改善のため来院されます。また、健康診断でピロリ菌感染疑い、胃透視バリウム異常、便潜血陽性の③の方も要精査書類を持参し来院されます。消化器癌の手術歴や内視鏡治療歴や、大腸腺腫に対して内視鏡治療歴のある④の方や、ピロリ菌検査、治療歴のある⑤の方は、これまで検査歴があり、定期的に内視鏡検査を行う(サーベイランス)重要性を理解されているので受診されます。ご家族に消化器癌の治療歴がある⑥の方も病気に対する理解ができていることが多く受診されます。
問題になるのは②の方です。消化器症状が徐々に増悪した場合、まずは(昨今便利な時代ですので、すぐスマホで)自分の症状を検索します。すると様々な情報が容易に閲覧できます。病気に対して十分な理解があればそれらの情報をかみ砕き解釈できますが、専門的な内容が多いのが実情であり、正確に対応することは容易ではありません。また、年齢、性別で病気の発症頻度は異なるため、診察や検査を行うことで症状の原因究明に迫ることができます。つまるところ、自身の解釈で情報を鵜呑みにし早合点してしまうと、検査・治療の機会損失を招く恐れに繋がることが少なくありません。また、内視鏡検査にたいする過度の不安や、検査を受ける前向きな気持ちが持てないと、最終的に検査のタイミングが遅れ、病勢が進行した状態で発見されるケースが当院でも散見されます。すなわち病気に対する正しいアプローチが必要なわけです。
②に対応するために
A.症状が持続する場合、まずは専門家に相談 |
B.必要な検査を自身が理解した上で受ける |
当院ではA、Bが大切と考えます。人生で受けたことがない検査であれば想像しても、検査のイメージを具体的に想像することが難しく、頭の中で堂々巡りします。time is money.まず実践し、それから考えることも時には必要ではないでしょうか。兎に角、早い段階で専門家に相談することが大事です。楽に検査をする方法、辛い検査以外の代替案の提示もあるかもしれません。その他、家族や周りの方のサポートも大切な要素となります。初めての内視鏡検査の場合、胃カメラや大腸カメラを受けたことのある身近な方に相談することで、経験者ならではのアドバイスを貰える可能性があります。
まつおか内視鏡内科の役目
①~⑥全てに対応しておりますが、特に「 ②胃腸不良があるも人生で内視鏡検査を行っていない方」の層に当院は力を入れています。生来健康で病院受診歴はない。病院は苦手、内視鏡検査なんてもってのほか。といった方に納得していただける消化器内視鏡検査のご提案をしてまいります。どんなハイパフォーマンスモデルのフラグシップ内視鏡システムであっても「検査を行わない限り、病気は発見できません」。正しい情報、適切な内視鏡検査を常時提供することに拘り、日々診療を行って参ります。胃腸不良でお困りの方はお気軽に、まずはご相談下さい。