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経鼻・経口胃カメラ検査について(ピロリ菌陽性胃がん・ピロリ菌陰性胃がん(印鑑細胞がん・胃底腺型胃がん))

[2018.07.25]

院長の松岡です。

疫学データ

現在、対策型検診として内視鏡検査が推奨され、かつピロリ菌除菌治療が一般化され徐々に胃がんは減少しています。

しかしながら、国立がん研究センターの報告では胃がんはがん死亡の第3位(1位は肺がん、2位は大腸がん)です。胃がん罹患率は女性は第3位、男性は依然1位です。

 ピロリ菌除菌後の対応について

2005年の胃がん検診ガイドラインでは「胃内視鏡検査は死亡率減少効果の有無を判断する根拠が不十分のため対策型検診として推奨せず」とされていましたが、2014年度版において「内視鏡検査は複数の観察研究において死亡率減少効果を示す相応な証拠があり、対策型検診・任意型検診としての実施を推奨する」と変更されています。ただ、胃カメラ検査でのがん見落とし率は11.3%とMenonらのメタ解析で報告されており、実臨床において内視鏡検査を定期的に実施されていても早期がんが発見されるケースも珍しくありません。

また、ピロリ菌除菌の普及によって、ピロリ菌除菌後胃がんの報告がされるようになっています。リスク因子は男性・高度腸上皮化生・高度萎縮粘膜・多発胃癌等と言われています。その他、ピロリ菌未感染の早期胃がんの報告も増えており、これまでのピロリ菌陽性胃癌のみの対応では不十分となっております。

よって、適切な検査方法を用い、基本に忠実に注意深く観察を行う事が大切となります。

 経鼻胃カメラについて

最近お問い合わせが多い経鼻内視鏡については、以前は細径内視鏡では画質が粗い・光量が小さい等の問題を指摘されていた時代もありましたが、Olympus社等の企業努力・開発により2014年に経鼻内視鏡研究会の総括報告で「胃がん発見率は多施設検討において経鼻と経口では差が無い」「偽陰性率は経鼻は経口に劣らない」と報告されています。

 

当院は上記の①②をしっかり踏まえることで、見落としをできるだけ防ぐ工夫を行い、経鼻内視鏡の特性を十分に把握し皆様へ検査・内視鏡手術を実施しております。ご不明な点・検査前にご相談等ございましたらお気軽にお申し付けください。

 

当院の内視鏡システムは「オリンパス株式会社製 EVIS LUCERA ELITE」を使用しております。

 

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