S状結腸管状腺腫(突然の粘血便、0-Ⅰp) 今週の1枚251117
[2025.12.17]
大腸内視鏡検査によるS状結腸ポリープ切除の症例
生来健康な方が、突然排便時に数回の粘血便を認めたため来院されました。大腸内視鏡検査では、近位S状結腸に15mm大のⅠp病変が認められました。腸管の硬化傾向が強く、僅かなCO2送気でも腹満・腹痛を認めました。IEEを含めたオリンパス社のモダリティを用いることで、安全に内視鏡治療を行うことができました。WLI観察では頂部は発赤調、NBI観察ではJNET2Aでした。切除後の出血はRDImode1で確認し、ショートクリップで確実に止血を行い、切除面を完全縫縮しました。病理結果は低異型度管状腺腫、治癒切除でした。
内視鏡治療における止血の重要性
動脈性出血時は急がば回れ。確実な1本目のクリッピングが治療の質を左右します。
関連情報
症例詳細:60歳代女性、便潜血陽性
#1. 大腸管状腺腫 (tubular adenoma)
左:WLI観察、 中:NBI観察、 右:クリッピング縫縮後RDImode1
