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キャンピロバクター腸炎(血便、右下腹部痛) 今週の1枚251126 

[2025.11.26]

血便、右下腹部痛を主訴に内視鏡検査希望で受診された方。大腸カメラ検査では回盲弁(小腸と大腸の境界の弁)に発赤が強いびらんを認め、さらに精査を進めるとバウヒン弁上唇に円形の白苔を伴う潰瘍病変を認めました。終末回腸に炎症は認めず、回盲部の変形や輪状潰瘍などは認めませんでした。

回盲部潰瘍について

回盲部潰瘍疾患は鑑別疾患を念頭におき精査することが大切となります。生検、便培養を実施しました(問診で焼き鳥を食べたことが分かっていましたのでキャンピロバクター腸炎を念頭におきました)。病理結果は炎症所見が強く、便培養はcampyrobacter jejuniと判明し、臨床的診断に矛盾ありませんでした。

大腸内視鏡検査の重要性

血便で大腸内視鏡検査を行う場合、本症例のように細菌性腸炎による深部結腸の炎症を認めることもあります。若い方であっても血便、腹痛を認めた場合は適切な検査を実施し診断~加療へと話を進めることが大切です。

症例

30歳代 男性 血便

キャンピロバクター腸炎 便培養:campyrobacter jejuni

左、中:WLI観察、 右:NBI弱拡大観察

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