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潰瘍性大腸炎の考え方・向き合い方

[2019.07.23]

院長の松岡です。

現在日本においても増加傾向にある大腸を主体とした病気である炎症性腸疾患(IBD:潰瘍性大腸炎17万人、クローン病4万人)はもはや身近な病気といえます。

特に学生さん~生産年齢の比較的若い世代の方に発症することが多いため、日常生活に支障なく病気と上手く付き合っていく事が大切となります。

 

有名な米国のデータに潰瘍性大腸炎の経過が長ければ長いほど大腸がんを発症するリスクが増えるという報告があります。10年で1.6%、20年で8.3%、30年で18.4%のがん化率と言われています。

潰瘍性大腸炎関連癌の危険因子は①長期罹患 ②大腸粘膜の炎症の範囲の長さ ③大腸癌家族歴 ④原発性硬化性胆管炎の合併 ⑤若年発症 ⑥組織学的炎症の強さ 等があります。

 

最近は症状の改善(臨床的改善)から粘膜治癒(内視鏡的に炎症の無い正常粘膜)に治療目標が移行し、より客観的な評価の下での治療戦略が実践されるようになっています。

また「treat-to-target」という(慢性疾患に用いられてきた目標達成に向けた)治療戦略アプローチが潰瘍性大腸炎治療にも用いられ始めています。

 

十分病気の理解を行うことで、定期的な内視鏡検査・適切な内科的治療の継続を行い、病気と上手く向きあう事が大切と考えます。

 

 

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