当院の消化器がん発見数
院長の松岡です。
2019年1月4日~2月19日までの2か月間の当院の消化器がんの発見数
本年度に入り、当院の内視鏡検査にて食道がん1例、早期胃がん2例、十二指腸がん1例、早期大腸がん4例、大腸がん2例を発見しております。
腸管狭窄を来し食物の通過障害を来さない限り、消化器がんは症状を認めないことがほとんどです。また、かなり進行した状態でも腫瘍マーカーはもちろん貧血も認めないことが多々あります。また、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、慢性便秘症等と思われ内服加療されている方で当院を受診されしっかり検査を受けることで初めて症状の原因となる診断に至ったケースもあります。お腹の症状がありすっきりしない方・症状があるがこれまで内視鏡検査を受けていない方で気になる方はお気軽にご相談下さい。
消化器がんの特徴
大腸がんは症状がないことが多く、早期発見で治るがん(内視鏡治療で)です。
昨年の講演会でもご高名な先生が話されていましたが「がんになったらどうしよう・がんがあったらどうしようではなく、がんが治るうちに見つける」ことが非常に大切です。
また、便潜血2回法のがんの感度(癌が陽性となる確率)は80%・腺腫の感度は10~50%程度と報告されており、便潜血陰性でも内視鏡検査を行うと病気が見つかることもあることが分かります。
ただ、統計では便潜血を行う事で大腸癌死亡率が30%程度減少すると分かっているのでまずは便潜血検査を受ける意義はあります。
大腸がんは 早期に発見されれば予後は悪くない(外科手術をしなくても内視鏡で取り切れることが多い)ため、「症状が出る前に早期に発見する」ことがカギとなります。
【大腸カメラを考慮すべき方】
① 40歳以上の方(大腸がんは30歳後半から死亡率が上昇し、50歳を境に急増) |
② 血縁者に大腸がん(家族集積や遺伝因子の関連が示唆されている) |
③ 運動不足・肥満 |
④ 肉食・野菜を食べない |
⑤ 飲酒・喫煙 |