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多発性大腸腺腫(便潜血陽性) 今週の1枚260624

[2026.07.01]

健康診断の便潜血検査で陽性判定となり、精密検査のために受診された患者様の事例をご紹介します。今回のケースは、便潜血陽性を指摘された際には、速やかに大腸内視鏡検査を受けることの重要性を示す非常に教訓的な症例です。

便潜血陽性から発見されたS状結腸腺腫の内視鏡治療例

今回の患者様は、人生で初めての大腸内視鏡検査を受けられました。検査の結果、S状結腸に12mm大のIsp病変(有茎性ポリープ)を確認しました。NBI(狭帯域光強調映像)を用いた詳細な観察により、病変の表面構造から「JNET分類2A」と診断し、そのまま内視鏡による治療を行いました。

患者様の概要と検査結果

年齢・性別 50歳代 男性
主訴 便潜血陽性による精密検査
診断名 近位S状結腸腺腫

検査では合計8つの病変を認め、そのすべてを内視鏡によって切除しました。病理検査の結果、すべての病変は腺腫であり、完全に取り切れた状態である治癒切除であることが確認されました。

内視鏡による切除と治療のプロセス

当院では、適切な内視鏡検査を心がけ、安全かつ確実な挿入と細部まで見落としのない観察を行っております。今回の治療プロセスは以下の通りです。

  1. NBIによる精密観察

    特殊な光を用いたNBI観察により、腫瘍の血管や表面模様を詳細に確認し、良性・悪性の判断を行います。
  2. 焼灼切除とRDI観察

    病変を焼灼切除した後、RDI(mode1)を用いて、出血点がないか入念に確認します。
  3. クリッピングによる縫縮

    切除した部分を金属製のクリップで縫い合わせ、術後の出血や穿孔のリスクを最小限に抑えます。
早期発見・早期治療のために

便潜血陽性は、大腸内に何らかの病変が隠れている可能性があるという重要なサインです。たとえ自覚症状がなくても、今回のように複数の腺腫が見つかることがあります。便潜血検査で陽性が出た場合は、怖がらずに大腸内視鏡検査をご検討ください。

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