上部直腸癌(便潜血陽性のみ) 2025冬の1枚250111⑤
[2025.01.11]
今回便潜血陽性で受診された方。大腸内視鏡検査では上部直腸に緊満感のある0-Ⅰs+Ⅱc病変を認めます。Ⅰs部は周囲JNET1、立ち上がりは急峻で丈高であり、病変中央のⅡc陥凹部はJNET2B~3を認めます。遠景観察では病変周囲のハウストラの伸展不良像を認め、腫瘍サイズは20mm弱ですが腫瘍細胞の固有筋層浸潤も疑う病変です。お世話になっている総合病院様にコンサルトとさせていただきました。
このような病変であっても自覚症状は認めず、健診便潜血陽性で来院されることに驚きを隠せません。便潜血陽性で内視鏡検査を受ける重要性が理解できる1症例ではないでしょうか。
60歳代 女性 便潜血陽性
#.上部直腸癌 Rs-a(adenocarcinoma)
左、中、右:WLI観察