S状結腸腺腫(血便、20mmを超えるⅠsp病変) 2024秋の1枚240924②
[2024.09.24]
下腹部痛、血便を主訴に受診された方。問診からは典型的な虚血性腸炎の症状でしたので、まずは内服加療を開始しました。一旦改善したものの、数か月後に再度血便を認めたため、今回大腸カメラ検査に至りました。大腸内視鏡検査ではS状結腸に20mmを超えるⅠsp病変を認めました。NBI観察で主としてJNET2A病変を一部JNET2Bを疑いcTisと判断しました。内視鏡治療を行い病理結果は治癒切除でした。切除時の出血に対して適切な対策を打つことでトラブルなく検査を終えることができました。
血便時の人生初の大腸内視鏡検査は本当に大切です。オリンパス社のモダリティを適切に用いることで安定した内視鏡検査の運用が可能となります。
40歳代 女性 渋り腹、血便
#.S状結腸腺腫 tubulovillous adenoma
左上:WLI遠景観察、 右上:NBI弱拡大観察、
左下:焼灼後切除面観察、 右下:クリッピング縫縮後