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カンピロバクター腸炎(血便、右下腹部違和感) 2024春の1枚⑥240324

[2024.03.24]

血便、右下腹部痛で来院となった方。大腸内視鏡検査で回盲弁(小腸と大腸の境界の弁)上唇上に厚い白苔を伴う浮腫、発赤状粘膜を認めました。終末回腸に炎症は認めず、回盲部の変形、多発病変はありません。

回盲部潰瘍を認める場合、教科書的にカンピロバクター腸炎、ベーチェット腸炎、結核性腸炎、サルモネラ腸炎、エルシニア腸炎、クローン病などが鑑別に上がります。問診では生ハム、生豚肉、生鶏肉の摂取歴もないとのことでしたが肉眼的にカンピロバクター腸炎を疑いました。病理結果は高度炎症所見、便培養はcampyrobacter jejuniと確診に至りました。

 

血便を認めた場合、この症例のような細菌性腸炎による深部結腸の炎症を認めることがあります。若い方であっても血便、腹痛を認めた場合はしっかり検査を行うことが大切です。

 

30歳代 男性 血便

#.カンピロバクター腸炎 便培養:campyrobacter jejuni

左:WLI遠景観察、 中:NBI弱拡大観察、 右:インジゴカルミン散布色素内視鏡

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