S状結腸腺腫(RDIを用いて常時安定した内視鏡) 今週の1枚231108
[2023.11.08]
便潜血陽性で受診された方。M-NBI観察では概ねJNET2Aですが、病変頂部にvolumeがありcTisも念頭に内視鏡治療させて頂きました。凝固波を適宜用いましたが、病変切除時に写真中央のように腸管対側に届く動脈性出血を認めました。WLIでは一瞬で視野不良となり、RDI(mode1)を用いて1発目のクリップを留めることができ、その後は丁寧に創部縫縮を行い検査の完遂に至りました。
霧の悪条件の中、フォグランプを用いて切れのある走りに結びつけることと同様、高負荷が加わった時にこその機材の素性や懐の深さを実感できます。
現在はLEDライトが主流ですが、走行用途に合わせて、ドライビングライト、スポットライト、フォグライトと場面でレンズカットを選択し、光軸調整をしっかり行うことがsafety drivingの条件ではないでしょうか。つまり、様々なモダリティを理解し用いることで常時安定の内視鏡検査に繋がります。
50歳代 女性 便潜血陽性
#.大腸腺腫
左:WLI観察、 中:焼灼後出血、 右:クリッピング縫縮術後(RDI観察)