便潜血陽性、腹満、おならが臭いことで相談受診された方。大腸内視鏡検査で虫垂開口部近傍に表面不整、緊満感のある1型腫瘍性病変を認めます。丈高であり、インジゴカルミン散布で病変中心の陥凹面に一致して発赤が明瞭化されます。隆起内陥凹像も疑い、追えますので粘膜筋板下の腫瘍増生、浸潤部の線維化(desmoplastic reaction)が予想されます。今後、筋板脱落により2型腫瘍化するであろう病変です。M-NBIでは中心陥凹面に一致してJNET3であり遠景所見に一致しました。内視鏡治療適応外病変と判断し、総合病院様にコンサルトとさせていただきました。

遠景観察による診断は基本であり大切です

70歳代　女性　便潜血陽性

#.回盲部癌　

左上：WLI観察、右上：色素散布観察、　左下、右下：NBI弱拡大観察