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炎症性腸疾患 Inflammatory Bowel Disease:IBD

症状:血便/下血/腹痛/下痢/便秘/体重減少/食欲低下/微熱~発熱/貧血/便潜血陽性/痔核/痔瘻/肛門周囲膿瘍


大腸や小腸に炎症を生じる病気で、広義のIBD、狭義のIBDに分類されます。

広義の炎症性腸疾患

①特異的な炎症性腸疾患

 A.感染性

   a.細菌性   カンピロバクター腸炎 サルモネラ腸炎 腸管ビブリオ腸炎エルシニア腸炎 エロモナス腸炎 病原性大腸菌腸炎 腸結核 非結核性抗酸菌症 腸管スピロヘータ 消化管梅毒(扁平コンジローマ) 

   b.寄生虫性  アメーバ大腸炎

   c.真菌性   放線菌症

 B.ウイルス性   サイトメガロウイルス腸炎 ノロウイルス腸炎 ロタウイルス腸炎 クラミジア腸炎 サイトメガロウイルス腸炎 単純ヘルペスウイルス腸炎 EBウイルス腸炎

 C.薬剤起因性   抗生物質起因性腸炎 急性出血性大腸炎 偽膜性腸炎 Clostridium difficile腸炎 MRSA腸炎 NSAIDs腸炎 膠原性腸炎 オルメサルタン腸炎

 D.放射線障害性  放射線性腸炎

 E.血流障害性   虚血性腸炎 急性出血性直腸潰瘍症 閉塞性大腸炎 腸間膜静脈硬化症

②非特異性炎症

 A.狭義のIBD   潰瘍性大腸炎 クローン病

 B.その他     腸管ベーチェット病 

潰瘍性大腸炎やクローン病などの狭義の炎症性腸疾患とその他に分類されます。狭義のIBDは腸管粘膜の慢性炎症を背景とする大腸がん・小腸がんの発症リスクが高いことが知られています。①IBD全体の患者数の増加、②治療の進歩に伴うIBD罹患期間の長期化などがIBD関連がんの増加の一因と考えられています。IBD関連がんが一般的な消化器がんと異なるややこしい点は、肉眼所見が多彩である点(浸潤傾向が強い)、組織学的には低分化型・粘液がんが多い点、同時性多発が多い点などがあります。前がん病変(dysplasia)のうちに治療するためにはIBD関連がんの早期発見を行うこと事が命題となります。
自覚症状は血便・下痢が多く、重症化すると発熱・体重減少・腹痛を伴うことがあります。放置すると腸閉塞などの合併症を起こす場合もあるため症状を認めた場合は早めにご相談ください。

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