辛くない胃カメラ・大腸カメラ検査への序章
院長の松岡です。
今週金曜日午後は休診となります。ご迷惑をお掛け致します。
先日ある教育者の方が申されていた言葉です。言い訳をしない。日々淡々と実践する。そして常に行動は思考の上で。大変勉強になりました。
春風
さて全国的に蔓防が明けて、もう4月が見えてきました。富山はまだ肌寒いですが徐々に春の季節へと流れています。花粉に負けず、春風に誘われて新学期を迎えたいものです。
準備中
2月中旬から新しいスタッフ数名を迎えるにあたり少しずつ準備を始めております。院内動線の見直し、器材の確認、指導システムの確認など沢山するべきことがありますが、1つずつ解決していきたいと思います。
分析から次の一手
先週から今年1月からの内視鏡検査のデータを検証しております。現時点での当院の内視鏡システム「EVIS X1 CV1500」は満足度が高く、要求性能は十分と判断します。オリンパス様、本当にありがとうございます。ただ現状に甘んじずパラメータを変更することで様々なセッティングを試して仕込んで参ります。さらに、今後も十分な設備投資を行うことで腫瘍性病変(癌病変・非癌病変)の発見率上昇に向けて善処して参ります。
次に、昨年から腸管洗浄液の選択が広がったおかげで当院では3種類の異なる腸管洗浄液並びに5種類の前処置方法、つまり15種類の前処置方法を用いた大腸内視鏡検査を提供させて頂いております。高性能・高画質内視鏡システムを用いても前処置がいまいちであれば質の高い検査を行う事はできません。腸管負担の少ない大腸内視鏡検査の提供に向けてさらに改善して参ります。
そして、この1年で内視鏡検査データの数値化に着手開始し、先日ようやく創業して5年の全データの根幹部の分析を終了しました。事の発端は「大腸検査は辛い」「前回検査では盲腸まで入らなかった」「そもそも下剤が飲めなかった」などこれまでの大腸カメラ検査で辛い思いをされた方へどのようにアプローチすればよいかの最善策の模索から始まりました。特に現在もお世話になっている総合病院の内視鏡センターで研修をさせて頂いた当時の私は本当に内視鏡知識・技術が無く、散々でした。大腸検査を担当させて頂いた方の主治医の先生方からも「とても痛かったと患者さんが言っていたよ」と患者さんにも主治医の先生にも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになるお返事を頂くことが多く、今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです。内視鏡検査を初めて15年強、特に苦痛が少ない胃カメラ検査・大腸カメラ検査について検討し始めて10年、そして全国の内視鏡内科の先生方と何度も協議させて頂き数年。非鎮静大腸内視鏡検査についての当院の1つの答えが出せたのではないかと思います。今でも鮮明に覚えていますが、いつもお世話になっている内視鏡スペシャリストの先生の検査を見学させて頂いた時のその先生の何気ない一言が全てのきっかけでした。言葉にするとDr.shinyaが考案された「One man method hooking the fold right turn shortening」が全てであり、何の特別感も無いのですが、それを正確に実践できる先生方の検査を何度も見学させて頂いたことが本当に財産であると思います。まつおか内視鏡内科はこれからも日々蓄積される内視鏡検査データを分析し、基礎の徹底を行うことで、可能な限り苦痛の少ない正確な消化器内視鏡検査の提供を模索して参ります。