胃アニサキス症(鰯で胃痛) 2026夏の1枚260812③
鰯(イワシ)刺身摂取後の心窩部痛と胃アニサキス症の症例
70歳代の男性が、鰯刺身を食べた後の激しい心窩部痛および前胸部痛を主訴に来院されました。問診の結果、食後の経過から寄生虫による感染が疑われました。
| 患者様情報 | 70歳代 男性 |
|---|---|
| 主な症状 | 前胸部痛、心窩部痛 |
| 診断名 | 胃アニサキス症 |
胃カメラ検査による診断とアニサキス虫体の確認
胃内視鏡検査(胃カメラ)を実施したところ、胃の体中部後壁寄りに、強い炎症を伴う発赤調の粘膜面が認められました。詳しく観察すると、その部位にアニサキス虫体が胃粘膜に深く刺入していることが判明しました。
アニサキス虫体除去の治療ステップ
-
内視鏡による胃内観察
通常光(WLI)を用いて、胃全体の状況と虫体の刺入部位を特定します。 -
AIM散布による詳細確認
酢酸・インジゴカルミン混合液(AIM)を散布し、粘膜の病変部をより鮮明に可視化して観察します。 -
内視鏡下での虫体摘出
専用の鉗子を用いて虫体の頭部を確実に把持し、慎重に虫体除去を行います。
内視鏡による症例画像解説
以下は、実際に当院で実施した検査・治療時の画像です。左側が通常光での観察、中央が特殊な染色液(AIM)を散布した状態、右側が虫体を摘出した後の様子です。
- 左:WLI観察
- 中:AIM散布観察
- 右:虫体把持後
北陸地方で特に注意が必要な魚介類
高温多湿な環境にある北陸地方では、新鮮な魚介類を口にする機会が多いですが、アニサキス症への注意が欠かせません。特に以下の魚介類を生食する際は、十分に注意してください。
- イワシ
- サバ
- アジ
- イカ
これらの魚を食べて数時間後に激しい腹痛や吐き気が生じた場合は、速やかに医療機関を受診し胃カメラ検査を検討してください。
