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早期直腸癌(NBI+TXIモードで切る ⑦) 今週の1枚260412

[2026.04.12]

便潜血陽性を主訴に受診された患者様の症例です。人生で初めての大腸カメラ検査を実施いたしました。

便潜血陽性をきっかけとした初めての大腸内視鏡検査

検査の結果、直腸Rs(上部直腸)に周囲に白斑サインを伴う「0-Is病変」を認めました。M-NBI(狭帯域光強調拡大内視鏡)とTXI(テクスチャ・色彩強調画像)を用いた詳細な観察では、Is部(隆起部)はJNET分類で2A(腺腫相当)でしたが、基部にかけてはJNET2B(早期癌相当)と、1病変に異なる2成分を認めました。

検査時には明らかな無構造領域(癌の深い浸潤を示唆する所見)は認められなかったため、臨床診断をcT1a(粘膜内癌)と判断し、内視鏡治療を行いました。病変の周囲に十分なマージンを確保して内視鏡的切除を施行しました。病理組織結果は腺腫を含む早期癌病変であり、断端陰性の治癒切除が確認できました。また、この主病変以外にも6つの病変が見つかり、合計7病変の内視鏡治療をトラブルなく完遂することができました。

浸水下観察とNBI+TXIモードで術者のストレス軽減

今回の検査でも「浸水下観察」という手法を用いました。浸水下観察では水の屈折率を利用することで、通常の二酸化炭素(CO2)送気による観察よりも病変をやや拡大観察できるという利点があります。

最新のシステムである「CV1500」および「5LED光源」は非常に強力な光量を備えていますが、浸水下ではNBI単独の観察よりも、テクスチャ補正が加わったNBI+TXI観察の方が、病変の輪郭や構造をより明確に捉えられる印象を受けました。病変切除における「スネアリング(輪投げ)」「焼灼切除」「止血縫縮」といった一連の作業に係る術者のストレスが大幅に軽減できたことは福音です。

まつおか内視鏡内科は、内視鏡検査という緊張感のある現場において、精度の高いモダリティ(検査機器)を選択することは、最終的に患者様への正確かつ安全な検査の提供に直結すると考えています。

症例概要と診断結果

年齢・性別 60歳代 女性
受診理由 便潜血陽性
最終診断 早期大腸癌(pTis)、多発性大腸腺腫

画像強調モードによる病変観察の比較

以下の画像は、同一の病変を異なる画像強調モード(WLI、TXI、NBI等)で観察した比較です。これらの最新のモダリティを駆使することで、微細な病変の発見と同時に正確な診断を行うことができます。

WLI(通常光)観察 TXI(mode1)観察 NBI観察 NBI+TXI観察
NBI+TXI拡大観察① NBI+TXI拡大観察② NBI+TXI拡大観察③ クリッピング縫縮術

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