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胃痛

胃痛とは

一般に胃痛とはみぞおち(心窩部)に痛みを認める症状であり、原因として主として下記の3つの型があります。

胃痛の原因となる3つの型

①胃酸分泌が増加する型

胃内で過剰分泌された酸による胃粘膜障害・炎症が原因となります。空腹時の胃のシクシク、もしくはキリキリとした胃痛と表現されることが多いです。

②胃のけいれんが原因となる型

胃の筋肉が痙攣を起こすことが原因となります。キューッと差し込むような痛みと表現されることが多いです。

③胃腸の動きが低下する型

検査では見える異常は認めないものの、胃痛や胃もたれなどの症状を起こす機能的疾患です。過度なストレスがトリガーとなり胃腸の機能障害を生じ、食後の胃痛を認めることが多いです。

胃痛といっても..

胃痛を経験したことのない人はいないほど日本人にとって胃痛は身近な症状の1つではないでしょうか。ストレスが原因となり胃腸障害が生じて胃痛(心窩部痛)を来すこともあります。よって1日で治るような胃痛はそこまで心配は必要ないかもしれません。しかしながら「何度も症状を繰り返したり」「何日も症状が持続したり」「徐々に増悪するような」胃痛は背景に重大な疾患を伴っていることもあるため原因追及をすべきと考えます。

また、昨今ご存知の方も多いピロリ菌は胃潰瘍や胃癌に深く関与していることが知られており、ピロリ菌感染している場合は速やかな除菌治療により、発癌の予防や症状の改善に結び付けることが出来ます。

さらに胃痛に類似する症状を引き起こす「胆のう、膵臓、心臓、腹部大動脈、虫垂炎等の病気」は忘れてはなりません。自分で胃痛と思っても「原因は胃以外」のこともよくある話なのです。

速やかに適切な対応を行う事で病気の早期発見・早期治療に結び付けることが出来ます。いつもとは違う症状と思った場合は専門医への相談をお勧め致します。

〇機能性胃腸症 Functional Dyspepsia,:FD

胃痛を認めCTや胃カメラ検査を行うも、明らかな異常は無しと診断されることが少なくない疾患です。無症状で検査異常無しであれば問題ありませんが、有症状で検査異常なしでは納得がいかないことが少なくないと思います。以前は神経性胃炎、ストレス性胃炎などと

言われていたものがFDと診断されるようになりました。日本人のFD有病者は少なくなく、食後の胃もたれ、食事を初めて比較的早期の満腹感、心窩部痛、心窩部の焼けるような感じ、嘔気などを認めます。

〇機能性腹痛症候群 Functional Abdominal Pain Syndrome:FAPS

FDの類似疾患です。本疾患FAPSもFD同様、様々な検査で異常は認めない機能性疾患です。FDとの違いは腹満感や心窩部の焼ける症状といったものではなく、慢性的に腹痛を乗じる点です。不安神経症や抑うつ状態との合併により精神科医による加療も伴う事も少なくありません。

病院や診療所を受診すべき胃痛

胃痛はありふれた症状だと思われがちですが、その陰に重大な疾患が隠れている場合もあります。代表的なものとして胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの消化器官系の病気のほか、心筋梗塞や急性虫垂炎などがあり、緊急処置が必要となる病気もあるため注意が必要です。

下記の症状に当てはまる場合は、早急に病院や診療所などの医療機関を受診しましょう。

心窩部周囲の胃痛
吐気・嘔吐を伴う胃痛
短時間で改善しない胃痛
胸焼け・胃もたれを伴う胃痛
下腹部痛を伴う胃痛
吐血(血を吐く)を伴う胃痛
下血(便に血が混じる)を伴う胃痛
便秘・下痢を伴う胃痛
食欲不振、体重減少を伴う胃痛
過度なストレスで生じる胃痛

特に注意すべき胃痛

我慢できないような激しい胃痛
背部痛を伴う胃痛            
少しずつ増悪する胃痛
冷や汗が出て歩けないほどの胃痛

胃痛の原因

食生活:暴飲暴食、脂肪食、香辛料、大量のアルコール

過度のストレス 

ピロリ菌感染(慢性胃炎)

急性胃炎(AGMLを含む)

逆流性食道炎(GERD) 胃酸・胆汁の食道逆流

胃潰瘍・十二指腸潰瘍 ピロリ菌感染、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、長期のステロイド内服

胃がん

胃アニサキス症

機能性ディスペプシア 精査するも消化管に目に見える異常がないにもかかわらず胃痛や胃もたれなどのを起こす疾患。

薬物療法 

症状に合わせて、消化管運動機能促進薬、胃酸分泌抑制薬、胃酸中和薬などのお薬を処方します。

胃痛の検査

症状が持続する場合は原因疾患の有無をしっかり調べることが大切です。

腹部エコー検査:超音波にて肝臓、胆のう、膵臓、腎臓などの状態を調べます。 

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ):下咽頭~食道~胃~十二指腸の粘膜の状態を詳細に観察する検査です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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